無痛分娩と言えば、
本当に痛くないの?
おなかを傷めて産むのが本物の出産?
ネガティブなイメージが多いと思います。
そこで、二度の無痛分娩の経験した私が、出産の流れや、出産・産後の痛みはどうだったのかをまとめました。
今回は一度目の体験記です。
結論から申し上げますと、私は無痛分娩を選択してよかったです。
二度目の記事はコチラ↓↓
今回とは全く違う出産になりましたので合わせて読んでみてください。
なぜ無痛分娩を選んだのか?
- 周りに頼れる人がおらず、できるだけ産後の回復が早いほうが良かった。
- 人工死産のトラウマで、精神的に陣痛に耐えられるか不安だった。
- 腹を痛めて産んでこそ出産だ!というような、無痛分娩を反対する人が周りにいなかった。
主にこの3点が理由です。
なぜ里帰り出産をしなかったのか?
我が家は転勤族で、赴任先から実家まで新幹線で10時間近くかかります。
以上のことから、里帰りせず夫婦で頑張ろう!と決意しました。
無痛分娩の方法は?
私が出産した産院は、おじいちゃん先生の個人病院で、無痛分娩の麻酔から出産まですべて一人で担当してくれました。
下半身の痛みだけをとる「硬膜外麻酔」で、帝王切開の時と同じ麻酔とのこと。
事前に出産する日を決めて無痛分娩を行う「計画無痛分娩」もありますが、私は自然に陣痛が始まってから麻酔を開始して出産する方法でした。
無痛分娩での出産の様子を時系列でまとめます。
出産予定日(40週)
今か今かとドキドキしながら迎えた出産予定日。
胎動は感じるけど、子宮口も閉じていてまったく出てくる様子はありません。
先生も「初産は遅れる場合が多いし、赤ちゃんも元気なので大丈夫。」と言ってくれていたので、特に焦ることはありませんでした。
陣痛開始(40週2日)
午前3時50頃
いたたたた。
生理痛のようなお腹の痛みで目が覚めました。
3時56分から陣痛カウンターで計測開始。
すぐ10分間隔にはなったけど、半信半疑で布団の中で1時間様子をみることにしました。
午前5時
定期的な痛みが続いているので、とりあえず夫を起こしました。
でもまだ本陣痛の確信が持てず、ゆっくり支度をしながら様子を見ること。
やることも無いしなんか申し訳なくて、夫にはもう一回寝てもらいました。
無痛分娩の場合は絶飲食と言われていましたが、この時こっそりおにぎりを食べたような気がします。
早朝ということもありとても寒かったのですが、これから入院かもしれないのでひとまずシャワー浴びました。
午前6時
痛みの間隔がどんどん短くなってきたので、ここでやっと陣痛と確信。
病院には陣痛が5分間隔になったら電話するよう言われていたので、もう一度夫を起こして病院に電話。
すぐ来院するようにとの事だったので、急いで洗濯をしたり荷物をまとめました。
夫も出産に立ち会うために、一緒に支度をしました。
午前6時50分頃
やっと家を出発。
痛みもちょっとずつ増してきました。
自宅から病院まで車で約30km。
気軽に受診できないから、陣痛の見極めに時間をかけてしまいました。
午前7時30分
病院到着。
すぐに助産師さんが診てくれて、陣痛は6分間隔、子宮口はすでに4cm開いていました。
夫と一緒に入院する病室に案内してもらい、私は紙パンツと術衣に着替えてもう少し陣痛の間隔が短くなるまで待機。
この時はまだ陣痛が無い時間の方が長かったし、我慢できる痛さでした。
麻酔開始
午前8時30分
陣痛がくると喋れないくらいの痛みになった頃、先生が病室へ呼びに来てくれて、すぐに分娩室へ移動。
腰から麻酔のルートをとるとき、大きなおなかが邪魔して上手く背中が丸められず、苦労しました。
妊娠期間中反り腰だったため、おなかを丸める感覚がわからなくなっていて自分でも驚きました。
局所麻酔をしてから太い針で管を入れるのですが、どっちもなかなか痛い。
陣痛が収まるタイミングを見計らいながら、何度もやり直しをして本当に辛かったです。
だけど、この先の陣痛から解放されると思えば全然平気。と言い聞かせてひたすら我慢しました。
午前9時頃~
麻酔はすぐ効いてきて、陣痛がくるとおなかが張っている感覚がしましたが、痛みは全く無くなりました。凄い!
子宮口の開くペースはそこまで早くないみたいで、生まれるのは夜頃とのこと。
麻酔が落ち着いて旦那が分娩室へ入れるようになったので、雑談したりスマホをいじったり、赤ちゃんの心拍と陣痛メーターを眺めながら過ごしました。
こんなこと言ったら頑張って出てきてくれた子どもに申し訳ないけど…暇でした。
陣痛中に暇ってどうかしてますよね…
春先だったので花粉症で鼻づまりが酷かったのと、絶飲食で飲み物が飲めないからか、唇が乾燥してカッサカサになったので、点鼻薬とリップクリームは持って行ってよかったアイテムです。
午前11時
旦那が昼ご飯を食べに外出。
絶飲食でおなかペコペコの私は、とってもうらやましかったです。
そんな中でも先生や助産師さんが定期的に様子をみてくれて、子宮口は7cmまで開いたので出産が早まるかもとのことでした。
破水
午後12時
お産が早く進むようにと、先生が破水させてくれました。
破水って人工的にできるんですね。知らなかった。
でも、麻酔が効いているため、破水した時も何も感じませんでした。
早ければ午後3時、遅くても午後6時に生まれるとのことでした。
予定がどんどん早くなって、ちょっとドキドキ。
午後1時頃
助産師さんが急にソワソワし始めました。
なんと、赤ちゃんが左に傾いていて骨盤に引っかかってるらしい。
助産師さんがお腹を押さえてくれて、何度か息むけど変化なし。
先生も、お産が進めば戻ることもあるので、様子を見ましょうと言ってくれました。
そもそも、陣痛を感じていないので、息み方がよくわからない。
この息み方であっているのか?と、とても不安でした。
吸引分娩
午後3時
看護師さんがお腹を押さえてくれて、何度か息むけど変化なし。
これ以上様子を見ていると赤ちゃんが苦しくなってきてしまうので、吸引分娩が決定しました。
丸い大きなカップを赤ちゃんの頭に当て、カップ内の空気を抜き、吸引力によって赤ちゃんを索引する分娩法。
これを5回くらい繰り返した記憶があります。
出なかったら帝王切開になるとこだったらしく、みんな必死で頑張りました。
本当に苦しかったし、なかなかの修羅場でした。
午後3時25分
必死で息んでた時、助産師さんの「目開けて!」という声がしました。
目を開けて見てみると、可愛い紫色の赤ちゃんが出てきてた!
あれ、泣いてない。
一瞬で最悪の事態を想像してしまいました。
焦って泣きそうになっていたら、助産師さんが「大丈夫、大丈夫」と言いながら赤ちゃんの背中をナデナデしてくれました。
すると、
「っぎゃぁ」
無事泣きだしました。
一生懸命すぎて、出産の瞬間の感覚は感じることができませんでしたが、無事に産まれてきてくれて本当に良かったです。
産後の痛みについて
出産した当日の夜までは、麻酔の残りと出産時のアドレナリンが出ていて、とっても元気でした。
次の日麻酔が切れてからは、吸引分娩で大きめに切開した傷と、一生懸命息んだことで痔が悪化し、数日間痛みに苦しむことになりました。
吸引分娩は健康保険や民間の医療保険は適用になるの?
私の場合は、医療機関への支払いの段階では全額負担。
後日、医療保険の保険会社に確認をとったところ、健康保険が適用になれば医療保険も保障の対象となるとのことでした。
医療機関に確認すると、無痛分娩だと保険適用外なため、診断書をもらうことができず、保障は受けられませんでした。
医療費控除は申請できるので、忘れずに確定申告をして還付金を受け取りましょう。
無痛分娩の感想
お産は麻酔が効いてるおかげで全く痛みを感じませんでしたが、必死に息んでいたことで赤ちゃんが出てくる感覚を味わうことができませんでした。
吸引分娩という想定外のことが起きてしまいましたが、陣痛の負担を軽減できて、精神的にだいぶ落ち着いて出産に臨めたと思います。
無痛分娩でも、出産は奇跡だと感じました。
二回経験した無痛分娩のメリットとデメリットをまとめた記事はコチラ↓↓
最後までご覧いただき、ありがとうございました。